この春 NIKE AIR MAXが向かったのは
"コンビニ"というサンクチュアリそれではここで、エア マックスが現在向かっている方角を4足のニューデザインから紐解いていきたい。この4足のスニーカー群には共通したコンセプトが設けられている。それが日本のコンビニエンスストア。生活スタイルがバラバラな我々現代人にとって、コンビニという場所は、飢えや乾き、今すぐ生活に必要な物資を調達する最後に残された聖地ではないだろうか。最近ではイートイン可能なスペースもあり、日常の疲れを癒してくれるオアシスのような雰囲気すら漂わす。エア マックスが、そんなコンビニという名のサンクチュアリにデザインソースを求めたのも、現代だからこその必然だったのかもしれない。その驚くべきデザイン性について、1足ごとに込められたストーリーと共に探究していきたい。
NIKE AIR MAX 90 SE
見るほどに不思議とチキンが食べたくなるスニーカー
昼夜問わず、コンビニのホットスナックは魅力的だ。深夜にふと食べたくなってしまったときは、理性と本能の戦いが脳内で始まる。あのサクサクッとした衣の食感とジューシーな肉の旨みを思い出したら、ダイエット中もカロリー計算なんて冷静に出来なくなってしまうものだ。このエア マックス 90を見ていると、そんなチキンスナックを思い出してしまうのは、全面に施されたイエロー×ホワイトのストライプのせいだろうか。気になるのは、アッパーやサイドの"open"の刻印。ここはペリペリと剥がすことが出来るという驚きのギミックが隠されており、めくるとチキン柄が登場するというユニークな仕様となっている。インソールにはトングまで描かれた飯テロな1足をどうぞ!
NIKE AIR MAX 90 SE
おにぎりの絶対王者"ツナマヨ"の魅力をデザインへ
コンビニのおにぎりには不思議な旨さがある。特にツナマヨおにぎりは誰もが大好き。日本が誇る伝統食であり、現代人に欠かせない重要な主食だ。そんなおにぎり界の絶対王者をエア マックス 90上に再現した本作。アッパーから背面パネルなど全面を覆う煌めくファブリックでパリッとした海苔の質感を表現。サイドに取り付けられた透明パネルがビニールでパッケージされている状態の海苔を連想させる。極め付けはタンのディテールデザイン。変体仮名を用いて和の空気感を盛り上げつつ、"PULL1"の表記がコンビニおにぎりを思い出させてくれる。さらにはインソールにご飯をプリントする徹底っぷり。我々が愛してやまないコンビニおにぎり然とした佇まいにノスタルジーを覚える。
NIKE AIR MAX 95 SE
雑誌メディアが貫くジャーナリズムを足から感じろ!
どれだけインターネットが進化しようとも、手にとれる紙メディアは我々の生活に欠かせない。このエア マックス 95のボディを覆うのは、そんな週刊誌や雑誌などからインスパイアされたグラフィックのコラージュで構成されている。ところどころから読み取れるのは、エア マックスという文化に関する言葉の数々。それらのワードをアナタがコンビニで手にしてきたであろう冊子の表紙のように表現している。まさしくジャーナリズムの魂を1足にそのまま落とし込んだような仕上がりが印象深い。ボディを覆うバンドは雑誌の結束バンドに着想を得ており取り外し可能。トゥやヒールカウンターなど随所にブラックのカラーを落とし込むことで全体の印象を締めている。
NIKE AIR MAX 97 SE
あの某ゼリー状栄養ドリンクがデザインソース!?!
忙しい朝や小腹を満たしたいときに、誰もがコンビニで手にしたであろうゼリー状の某栄養ドリンク。そのパッケージを彷彿させるグラフィックを全面に落とし込んだ1足だ。履いた瞬間に「◯秒チャージ!」と叫んでしまたくなるほどのインパクトを持つ本作、ベースとなるエア マックス 97のカラーリングにコラージュされたカラフルなデザインが目を惹く。インソールまで含め、四方どこから見ても異なる表情が楽しめるのもポイントだ。特筆すべきはアッパーの先端部分からスニーカーをぐるりと覆うパネルやタンにほどこされた水滴の再現であろう。透明感すら感じさせる爽やかな仕上がりが履くものを爽快な気分にあっせてくれる。短時間で栄養補給したいアナタにオススメ。