" adidas Originals NITE JOGGER "
約40年の年月を経て現代に蘇ったアディダス?ナイトジョガー。
オリジナルモデルは、昼から夕方そして暗闇の夜へと移り変わる夕暮れ時を走る
シティーランナーのためにデザインされました。
そのコンセプトの元、クラシカルなランニングシューズのアッパーに使用されるパーツに
リフレクター素材と鮮やかなネオンカラーを用いることで、
ドライバーや他ランナーに自分の存在をアピールしました。
今回オリジナルモデルと同名”NITE JOGGER”を使用して現代に蘇ったモデルは、
オリジナルモデルとのデザインとコンセプトをしっかり継承した上に
現在のアディダスのテクノロジーを融合し大幅アップデートされたモデルになっています。
誰もが思い浮かべるナイトジョガーの特徴的なヒールタブのデザイン形状をアレンジし採用。
オリジナルモデルにおいて最も特徴的なリフレクターパーツを、
ヒール、スリーストライプス、さらにはフロントとシューレースまでにも多用。
ヒールのトレフォレイルマーク無しも、オリジナル同様のデザイン。
ミッドソールには反発力に優れたBOOSTフォームを採用し、
現代のシティーランナー向けへと大幅にアップデート。
そして軽量かつ耐久性に優れたリップストップナイロン素材とメッシュ素材を使用した
アッパーを採用し、収納に便利でかつ軽くて畳めるようになり、メインシューズとしては勿論の事、
サブシューズとしても365日世界中どこへでも連れて行くことができます。
と、ここまで読まれて、何かこのモデルに違和感感じられるスニーカーフリークの方も多いと思います。
おそらく、それはこの”NITE JOGGER”というモデル名ではないでしょうか?
ここからは完全に個人的な意見です。 エアジョーダンやエアマックスの様にシリーズ物として各モデルにナンバーが付けられ 毎年最新作が発表されるモデルと違い、今作はアディダスブランドから オリジナルモデルと同名のシューズが発売されましたが、それは”復刻”ではなく、 アディダスが同名のシューズを約40年後に蘇らせた”新モデル”という受け取り方で問題ないと思います。 むしろ、そう受け取るべきだと思います。 どうしても以前存在したモデルが全く同名で発売されると、オリジナルありきで その新しいモデルとオリジナルモデルを比べてしまい、それによって新しいモデルの”優れた面”よりも、 オリジナルモデルから”変わってしまった面”を探してしまいがちです。 そのデザインや足型、素材のクオリティーからステッチの縫い付け方まで新旧モデルで比べてしまいがちです。
今回のモデルの場合ナイトジョガーと言われれば、その全体の雰囲気は確かにナイトジョーガーです。 そのアッパーデザインやコンセプト、素材をしっかりチェックしていくと、これはまさしくナイトジョガー。 アディダスが40年の間に開発した技術や素材、製造方法を用いて、過去のアーカイブをアレンジし 現代に蘇らせたモデルがこのナイトジョガーと捉えるべきだと思います。 前回ナイトジョガーのキャプションを書かせていただいた時にも思いましたが、 ここまでアレンジするのなら”NITE JOGGER BOOST”にしてしまった方が、 この新しいモデルの良さや優れた面を上に述べた違和感感じずに純粋に見ることができたと思います。 モデル名って難しいです。
その違和感を無くし純粋に見た上でのこのナイトジョガーですが、
超ハイテク仕様にアレンジされているわけではなく、むしろビンテージモデルを
イメージさせる切りっぱなしのシュータンを使用したり、全体にレトロ感あるデザインは
様々なタウンユースでのコーディネートに使いやすいと思います。
デニム、チノは勿論、スウェットパンツから夏に向けてショーツにも相性抜群だと思います。
何よりも、発売される全てのカラーに安易なカラーリングのモデルが存在せずに、
どのカラーもしっかりと考え込まれていると思います。
そしてこのモデルはトレフォレイルマークのadidas originalsからの発売です。
同名というだけで無理やりオリジナルモデルと比べてしまうのではなく、
純粋に今目の前に並ぶモノトーンからを含めた今回の4カラーのバリエーション持ったモデルを見てみると、
その魅力とカッコよさにグッとくるのではないでしょうか?
たとえ”NITE JOGGER”というモデルでは無くてもセールス的には全く問題が無い、
モデル名は関係の無い、そのモデル自体がしっかりしているシューズだと思います。
TEXT:SHIGEYUKI “BINGO” MARUMOTO